地衣類の野外調査

ここでは、2017年の3月と4月の地衣類調査の様子を簡単に紹介します。

地衣類の調査

 地衣類とは、藻類と菌類の共生体で地球上のいたるところで見ることができます。でも見た目はコケのようであったりするので、あまり認識されていません。地衣類の繁栄を成功させたのは、この共生であると考えられていますが、この共生にどのような遺伝子が関わっているかについては、まだまだ不明な点がほとんどです。

 地衣類の共生に藻類と菌類ばかりでなく、バクテリアも構成員であることが近年明らかになってきました。このように複雑な共生を遺伝子レベルで明らかにしようとするMKさんをサポートして研究するために、地衣類の調査に行きました。調査に先駆けて、調査の許可の有無などを調べています。

調査地はヤマビルが多いため、軟弱な私たちはヒルがまだ活動できない寒い時期に調査を行いました。標高にして1000 mくらい登ります。

長い道のりを登ります。

山の中はとてもよく整備されている、、わけではなく、

シカによって下草がすべて食べられています。

山には雪が残り、風情があります。

こちらが地衣類。

右下がウメノキゴケの仲間。

左上がサルオガセの仲間。

サルオガセの仲間。

キューバでサルオガセモドキを見ましたが、雰囲気は大分違います。

ちなみにサルオガセモドキはパイナップル科のチランジアの仲間。

遠くには富士山が見えます。

フサフサして見えますが、意外に硬いです。

帰りはひたすら下り坂。

ふくらはぎと足首が鍛えられます。

麓まで下ると桜が咲いてました。

麓まで下ると桜が咲いてました。

季節を感じることができることも、野外調査のよい点です。

実際に地衣類が、どのような環境に生育しているか自分で確認したことが

今後の研究の進展につながるのではないかと実感できました。